2023年あたみ桜と河津桜はどう違う

あたみ桜と河津桜は、開花時期が近く、いずれも伊豆で見られるので、同一種じゃないか?そうじゃなかったらどこが違っているのだろうと思う方が多いようです。

これは当HPでもアクセス頻度が高いテーマなので、ここでもう一度整理しておくことにしました。以下の表組みを見ていただけるとわかりますが、あたみ桜と河津桜は異なる特性と歴史を持つ桜の品種ではあるのですが、いずれも交雑種であり、片親が寒緋桜になります。
なお、この表組の最後に「親」となった3種の桜の特徴も記しておきます。

あたみ桜:アタミザクラ 河津桜:カワヅザクラ
●交配 寒緋桜(カンヒザクラ) + 山桜(ヤマザクラ) 寒緋桜(カンヒザクラ) + 大島桜(オオシマザクラ)
●原種 台湾・沖縄地方の寒緋桜(カンヒザクラ)と関西以西に自然分布する山桜(ヤマザクラ)の交配 寒緋桜(カンヒザクラ)と大島桜(オオシマザクラ)との自然交雑種。熱海桜と”片親=寒緋桜”が一緒です
●開花時期 毎年1月上旬~2月。河津桜より1~2週間ほど早く咲く。早咲き日本一 2月上旬から咲き始め3月上旬までの約1ヶ月
●催事 第14回あたみ桜糸川桜まつり(2024)
2024年1月6日(土)~2月4日(日)
第34回河津桜まつり
2024年2月1日(木)~2月29日(木)
●特長 開花期間が長い理由は、花のつき方がひとつの枝に早期に開花する花芽と後期に開花する花芽の二段構えに形成されているため。 花は桃色ないし淡紅色で、染井吉野(ソメイヨシノ)よりも桃色が濃い。こちらも開花期間が1ヶ月と長い。
●由来 明治4年頃、イタリア人により、レモン・ナツメヤシとともに熱海にもたらされた。インド原産の寒桜の一種 原木を河津町の飯田氏が1955年(昭和30年)頃発見、現在地に植える。1966年(昭和41年)から開花。樹齢は約70年ほど(2023年現在)
●鑑賞地 糸川遊歩道57本、梅園前市道(丹那神社付近)24本、マリンスパ前11本、梅園(足湯裏)、姫の沢公園など 河津川沿い
●市町木制定 昭和52年(市制施行40周年)4月、熱海市の「木」に指定 昭和50年4月、河津町の「木」に指定

 

緋寒桜 鮮やかな濃いピンク色の花、1月下旬頃、沖縄で開花報告が出たりするが、一般的な開花時期は 3月初旬 ~下旬。写真は、伊豆山神社境内の大島桜。

大島桜 白い花びら。日本原産。日本に自生する10~11種あるサクラ属の基本野生種の一つ。西伊豆・松﨑が主産地。こちらでは大島桜を桜餅の葉として使うため大量に育てている。青い葉を摘み、塩漬けにして保存する。成長が速く再生力が強く古来雑木林に植えられて燃料として多用されたことからタキギザクラの別名がある。写真は、伊豆山神社境内の大島桜。

山桜 色は白が基本だが、ほんのりとピンク色を帯びるものもある。日本の固有種。日本に自生する10~11種あるサクラ属の基本野生種の一つ。花が咲くのと葉が出てくるのがほぼ同時で、葉が茶色いのが特徴。あたみ桜もこの特徴を引き継いでいるみたい。ソメイヨシノより遅い開花。5月を過ぎると。ふつうの緑色の葉になる。宮城県及び新潟県が北限か。昔から、山に咲くサクラであるため、ヤマザクラと命名された、という説がある。乾燥に強いが、肥沃な土地を好み、痩せ地では育ちが悪く、開花も望めない。余談ながら、大気汚染や煙害に弱いので市街地の街路樹には向いていないらしい。

(写真なし、ごめんなさい)

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